不動産用語集

瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)
特定物の売買契約において、その特定物に隠れたる瑕疵(欠陥や過失)があった場合、売主が負うべき責任のことをいいます。不動産売買においては、買主は売主に損害賠償請求権と解除権の権利を持ちます。新築住宅の場合、住宅品質確保促進法(品確法)により、建物の主構造部に関して完成引渡し時から10年間の瑕疵担保が売主や建築業者に義務付けられています。
キャッシュフロー
現金の流れ、つまり不動産の賃貸や売却による収入と支出を計算した収支のことをいいます。一般的には、賃貸収入のうち一切の費用や資本的支出を控除していないものをグロス・キャッシュフローといい、そこから費用を控除したものをネット・オペレーティング・インカム(NOI)、そこからさらに資本的支出を控除したものをネット・キャッシュフロー(NCF)といいます。
キャップレート
Capitalization Rateの略で、収益還元率、つまり収益資産の資産価値を導き出すために使う期待利回り率のことをいい、純収益(NOI)を対象不動産の市場価格で割った比率(%)で表します。一般的には、対象不動産のキャップレート、NOIを所与として当該不動産の収益価格を算出することから、キャップレートをいくらに設定するかにより評価額が大きく変わることになります。キャップレートは不動産の地方別、用途的地域別、品等別等によって異なる傾向を持つため、これらの要因分析を踏まえつつ適切に設定する必要があります。
キャピタルゲイン
資産の価格変動に伴って得る利益のことで、株式や不動産などの資産を安い価格で購入し、高くなった時に売却して得られる値上がり益のことを指します。売却益、譲渡益ともいいます。税務上は譲渡所得で、一般の給与所得や事業所得などとは別に分離課税されます。
キャペックス
Capital Expenditureの略で(CAPEX)、資本的経費を意味し、設備投資のために支出する金額のことをいいます。キャペックスには大まかに2つの意味合いがあり、広義の意味では、大規模な修繕費や長期的な修繕計画にかかる費用自体を示します。狭義の意味では、単に不動産や設備を維持するための修繕費用ではなく、1年以上効用が持続する改良を表し、耐久年数により減価償却される資本的支出を意味します。
競売(きょうばい・けいばい)
不動産の担保権を持つ債権者が裁判所に申し立て、債務者の不動産を競りにかけ、最高価格の申出人に対して売却し、その代金を債権の弁済にあてる方法をいいます。
金融商品取引法(きんゆうしょうひんとりひきほう)
2007年9月より施工された法律で(旧証券取引法を改正)、投資家保護の徹底を目的とし、遵守対象となる業態を拡大するとともに、投資家保護ルールについて定められています。
この法律の目的は、金融商品に関する公正な取引、円滑な流通、公正な価格形成等の確保にあり、そのために、(1)企業内容等の開示制度、(2)金融商品取引業者等に対する業務規制、(3)金融取引所の開設・運営についての規制などを規定しています。その特徴は、I)幅広い金融商品の取引業務を投資サービスとして捉え、そのような行為に対して横断的にルールを適用すること、II)投資家の保護と投資市場の自由な発達との均衡を図るため、プロの投資家への法の適用の特例を定めるなど、制度的な工夫がなされていること、III)公正な価格形成などの市場機能に着目して規制に枠組みを構成していることです。
この法律は、不動産を証券化した商品の発行や取引についてだけでなく、不動産の流動化によって生み出されたすべての金融商品の取引等に対しても適用されます。ただし、不動産特定共同事業法の対象となる商品については、同法の規定が適用されるため、銀行法等が適用される預金等とともに、金融商品取引法の適用対象から除外されています。
ケイマンSPC(Cayman)
英国領ケイマン諸島の法律に基づいて設立されるSPC(特別目的会社)のことです。ケイマン諸島にSPCを設立すると以下のようなメリットがあります。(1)タックスヘブンで、法人税、源泉税課税がありません。(2)資本金や事後設立等の規制等が緩く、設立コストも安い上に、設立手続完了までに要する時間も24時間以内と迅速です。(3)英米法特有のチャリタブルトラストという倒産隔離に適した制度が適用でき、アセットファイナンスのスキームの安定性向上を図ることができます。
原価法(げんかほう)
不動産鑑定価格において、不動産の再調達原価(同じ不動産を仮にもう一度調達した場合にかかる原価)をベースとして、対象不動産の価格を求める方法のことをいいます。たとえば、築10年の一戸建て住宅の場合なら、今まったく同じ住宅を同じ土地に建てた場合、どのくらいのお金がかかるかを調べ、新築から10年間経過した分の価値の低下を織り込んで、現在の不動産の試算価格を求めます。
減損会計(げんそんかいけい)
回収の見込みがない投資額を、損失として処理する会計手法のことをいいます。企業が保有する土地・建物等の固定資産の時価が下落した場合、帳簿価格を据え置いたままでいると、資産価値を過大に表示したまま損失を繰り延べていることになり、財務諸表の対する信頼が損なわれてしまいます。そこで、実質的な資産価値に基づく会計処理により、企業の財務状況を明らかにしようとするものが減損会計です。 2005年4月以降開始の事業年度から強制適用がなされています。
コンバージョン
建物の用途を変更、転用することを表します。日本ではオフィスの過剰供給に伴い、オフィスを集合住宅に転用することが注目を集めていますが、用途転用にあたっては、建築基準法や消防法などの法規制、改装コスト、税制などの問題をクリアする必要があります。
コンプライアンス(法令遵守)
企業が経営・活動を行う上で、法令や各種規制などのルール、さらには社会的規範などを守ることを意味します。コンプライアンスを実践していくために構築する内部管理態勢を、コンプライアンス態勢といいます。金融庁は不動産運用を行う投資信託委託業者や投資法人に対して、「投資法人委託業者・投資法人・投資顧問業者に係る検査マニュアル」(2002年10月施行)において、「不動産運用に関する主な法規制」「不動産等の運用管理態勢」「不動産投資リスク管理態勢」の項目別にチェックリストを提示し、態勢の構築を促しています。

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